中古車販売店にもいくつか種類があります。おもなものをご紹介しますので、自分に合った販売店をみつけてみましょう。
●ディーラー系中古車販売店
【メリット】
そのメーカーの中古車を専門に扱うのがディーラー系中古車販売店です。「認定中古車」というものをを取り扱っており、これは正規ディーラーによるメンテナンスが施されています。その項目数は数十にわたり、法定点検以上のきめ細かさ。メーカーによる無料保証もしっかりついていますので、もっとも安心できる販売形態といえるでしょう。
【デメリット】
基本的にそのメーカーの車種しか選べませんし、他の販売店と比べると一般的に高額です。また、とくに輸入車ディーラーは技術やサービスにバラつきがあるようです。
●一般中古車販売店
【メリット】
町でよくみかける中古車販売店はこれにあたります。さまざまなメーカーや車種を取り扱っているため、物件を数多く見比べることができます。価格や品質についても幅広く、とくに低価格帯で中古車を探している人には便利でしょう。また、好みの車が在庫になかった場合、業者オークションで探してきてくれたりすることもあります。
【デメリット】
販売店によって、技術やサービスなどにかなり幅があります。保証に関しても期待できない販売店が多く、また、店頭で安くてもその後に“諸経費”として多額の費用が計上されてしまう場合もありますので、信頼できるお店かどうか見極めることが非常に重要です。
●オークション代行
【メリット】
希望する車種や仕様を伝えておくと、業者向けの中古車オークションに出向いて、オーダーに合った物件を落札してくれます。業者向けオークションは原価で流通していますので、かなり安く購入できることになります。
【デメリット】
自分で現車の確認ができませんので、まったくの代行業者まかせということになります。また業者向けオークションというのも多数あり、それによって採点基準がまちまちですので、品質などにおいて希望どおりの中古車が手に入るどうかは未知数です。落札された実車が気にいらなった場合、問題がおきます。
●オークション・サイト
【メリット】
いわゆるヤフーオークションなどは、ほとんどが一般中古車販売店の出品です。全国から出品されていますので、物件数が豊富であり、安価な物件が数多く見られます。一部、個人が直接出品しているものもあり、善意から安く譲りうけることも出来ます。
【デメリット】
こちらも、ほとんどのケースで現車確認ができないことがネックです。遠方からとりよせる場合、陸送費がけっこうかかります。また、悪質業者も数多く存在しますので、見極めの難しいところです。
●特定車種専門店
【メリット】
フェラーリ専門、レトロ国産車専門など、特定の物件だけをあつかう中古車販売店があります。こちらはディーラーですら取扱いできないような絶版車・旧車などの、いわゆる“レア車種”も扱っていますので、その車種においてより深い専門知識を持ったお店が多いです。また、意外に高くないこともメリットのひとつかも知れません。「個性的な車にのりたい」「欲しい車種が決まっている」「車の知識に自信がある」といった人にオススメです。
【デメリット】
レア車種を購入するとメンテナンス面が難点で、いざというときに頼れるところが少ないです。メーカーで絶版になっている部品を交換しなくてはならない場合などは在庫探しに苦労することでしょう。また「専門店」と名乗っていながら技術や経験がろくに無いところも多々あり、注意が必要です。
車を買うと決めたら、誰しも早く購入したいものだと思います。中古車物件は流動的ですし、「これを逃したら、次のチャンスはないかも知れない・・・」「決心の鈍らないうちに・・・」などの思いにかられることも多いでしょう。だからといって早計すぎる判断は禁物です。
中古車といえど、車を買うにあたっては少なくない金額が動きますし、なにより不良中古車をつかまされてしまえば安全面が脅かされます。買ってから後悔しても遅いのです。中古車に関しては、返品はまず出来ない、と思ったほうが良いでしょう。
そういった意味で、販売店選びは最も重要な項目です。「中古車選びは販売店選びから」といっても過言ではありません。それほどまでに中古車業界は玉石混合で、中には詐欺まがいのことを行う業者もあります。ユーザーのはやる気持ちを利用して早々に売り付け、あとのことは知らんぷり、といったケースも多々見受けられます。
そこまで悪質でなくとも、車を買った後の保証にいたるまで、できれば気持の良い販売店とお付き合いしたいものです。
・「即決していただければお安くしますよ」
・「別の営業所にご希望の車がありますから」
・「業者オークションで仕入れてきますので」
などの営業トークにまどわされ、一軒目で即決、といったことのないようにしましょう。かならず複数の販売店を巡って、対応などを比べてみることが大切です。
さて、よい中古車販売店を見分けるポイントはどこでしょうか?判断基準のひとつにお店の姿勢や雰囲気というのが挙げられます。これは販売店の規模の大小にかかわりません。複数の販売店を回らなくては判断できませんので、いくつか回って、販売店同士を比べてみましょう。
●各種団体に加盟しているか?
まず、各種団体に加盟しているかをチェックします。(社)自動車公正取引協議会に加盟している販売店は、その細かな規定において活動していますので、中古車の状態をより正確に表示しています。また加盟店ならば、トラブルがあったときも各団体の消費者相談窓口に相談することができます。
●商品や店内の手入れはどうか?
車を丁寧に扱っている販売店は、在庫の中古車も手入れが行きとどいていることでしょう。一概には言えませんが、「手入れが丁寧」=「よい中古車」という見方もできます。「これは良い商品である!」と自信を持って仕入れておきながら、手入れもせず野ざらしで放置しておくことはあまり無いでしょう。店内の清掃についても同様のことが考えられます。「自分のところの商品をぜひ見てもらいたい」となれば、店内に関してもそこそこの清掃はするはずです。
●激安物件ばかり並んでいないか?
これもまた一般論ですが、「激安物件」=「事故車など、トラブルが多く推測される訳アリ中古車」ばかりを並べている販売店は要注意です。安心できる中古車を求めているとき、そういった販売店で掘り出し物がみつかることは滅多にありません。おなじ店内において、商品ごとに価格や品質で差がつきすぎていると販売しづらいものですので、おしなべて、激安訳アリ中古車はそれ同士、優良中古車もそれ同士が店内に並んでいるものです。
●自社に整備工場をもっているか?
整備工場をもった販売店には、それだけの専門知識が期待できます。購入後のアフターサービスについても安心でしょう。店内・展示場だけではなく、整備工場をのぞいて、その雰囲気を見てみるのもいいかもしれません。まれに、自社工場であっても指定・認可を受けていない場合もありますので見てみましょう。
とくに初めて中古車探しをする場合など、分からないことだらけかと思います。頼りになるのは販売員さんですが、その対応からも販売店のよしあしを垣間見ることができます。とにかく「質問に丁寧に答えてくれる」ことがポイントと言えるでしょう。
●電話やメールでの対応はどうか?
インターネットや情報誌などで中古車の目星をつけ、電話やメールなどで在庫確認などをする場合、そのときのスタッフの対応はどうでしょうか。一般に、丁寧な対応であれば販売店の雰囲気もおおよそ予想がつくかと思います。
●強引なセールスをしてこないか?
まずはいろいろ見て回りたいのに、つきまとわれて強引なセールスをされたのでは困りますね。中でも、その中古車の良い点ばかりを並べたてる販売員は要注意です。中古である限りはデメリット面も覚悟して購入するわけですので、良い点・悪い点を客観的に説明してくれる販売員が望ましいのではないでしょうか。
●各種書類を見せてもらう
点検記録簿はもちろん、業者オークションでの評価一覧などの資料があれば、見たいと申し出てみましょう。評価基準自体がオークションによってまちまち、といった面はありますが、少なくとも隠さずに資料を見せてくれる販売店は信頼できそうです。
●保証やアフターサービスについて聞いてみる
これも曖昧でない回答が望ましいです。契約時にはきちんと書面に起こしてもらいましょう。
●その他なんでも聞いてみる
購入したら自らの安全を預ける車です。分からないことはどんどん質問しましょう。中古車購入に知識がない限り「何が分からないのか、わからない」ということもあるかと思います。専門用語の理解とまではいかなくとも、事前に少し情報を集めておくと良いでしょう。また、そうした質問に丁寧に答えてくれる販売員からなら、安心して買えそうです。
●悪質な販売店から逃げる!
まれにセールスマン全員で取り囲んで契約に結びつけようとするなど、強引な手口もあるようです。そういった販売店からは断固、購入を拒否すべきです。「お金がありません」「ブラックリスト入りでローンも組めません」などの口上で逃げましょう。
購入する中古車が決まったら、いよいよ契約の検討に入ります。このとき注意したいのは「口約束」です。見積もりの段階から担当販売員に逐一メモをとってもらいましょう。簡単な約束事でも書面にしてもらいます。
修復歴(事故車であること)の有無、メーター改ざんの有無、交換箇所、希望のオプション、などなど・・・・・・。口頭だけで説明されたこと・約束したことは、後々“言った、言わない”のトラブルになりがちなのです。また、口約束だけですと、その販売員が辞めてしまったときなどにも問題が発生します。
契約段階を終えたあとでトラブルになってしまえば、形に残っていないと第三者では判断できません。そうなると、購入した側は泣き寝入りですし、販売店にとっても厄介な労力を強いられることになります。お互いのために、説明されたこと・約束したことは書面に残してもらうことが大切なのです。自分でもメモを持って、取りながら説明を聞いたりすると購入に真摯であることが販売員に伝わるかもしれません。
そして、契約書に書かれたことが実行されていない場合、受け取りを拒否することもできます。書面に残された契約事項の実行を求めましょう。もちろん、代金の支払いは一旦凍結できます。クレジット払いの手続きをしているときは、忘れずにクレジット会社に車の受け取りをしなかった旨を伝え、支払い凍結の措置をとってもらいましょう。
中古車購入後のアフターケアは重要です。トラブルがあったとき速やかに駆け込めるのが理想の販売店なのは言うまでもありません。メーカーの新車保証と違い、中古車の保証制度は販売店ごとに独自に設けているものですので、「どこまで無償でどこから有償なのか」「期間は何年か・または何キロまでか」など、サービスの度合はさまざまです。
そういった意味でやはり優れているのがディーラー系の販売店で、わずかな費用で充実の保証が受けられます。整備技術などに関しても信頼できますし、保証面においてもっとも安心な販売店でしょう。
一般の中古車販売店ですと、サービスの幅でお店ごとにもっと大きな差が出てきます。最近は顧客満足度を意識して競争が激しい向きもあり、そういった保証面から販売店を選ぶのも一つの手かもしれません。とはいえ、いざという時に保証が実現されなければ意味がありません。保証内容についてもいろいろと規定がありますので、よく目を通しておき、不明な点は質問しましょう。保証内容をあいまいにする販売店は避けたほうがよいと思われます。
また、扱っている車を長く保証してくれる販売店は、それだけ良質車が集まっていると考えられます。状態が悪い車の保証を長くするメリットは、店側にもないからです。保証の他にも、ロードサービスや車検や工賃などの各種割引、といった多様なサービスを提供しているところもありますので、含めて検討してみましょう。
なお、購入後、保証内容があきらかに不履行であると疑われたら、
●販売店が公取協(自動車公正取引協議会)の会員店であれば「自動車公取協消費者相談室」
●そうでなければ各県「消費生活センター」
に、それぞれ相談しましょう。
中古車の購入候補が決まったら、エンジンをかけてみたり、試乗を申し込むことができます。車検切れの車の場合は公道に出られませんが、展示場内で少し動かすことができます。中古車の購入に試乗は欠かせません。運転に自信がない人は、販売店の人に運転を頼むなどし、助手席でチェックしましょう。
【試乗のマナー】
●試乗する車、それ自体が商品です。中古車といえど安くないものですので、全般にわたり丁寧な扱いを心掛けましょう。当然、任意保険に入っていない車です。もし試乗中に事故を起こせば、その損害は補償しなくてはなりません。
●試乗する車は絞りましょう。お客なのだから手当たりしだい試乗して良いというわけではありません。有力な購入候補の数台にとどめましょう。
●試乗ができない日もあります。連休で混雑しているのに人手が足りないなど、販売店にも事情があることがあります。日をあらためて来店しましょう。
【試乗時のチェックポイント】
●ペダル類の確認
走る前に、アクセル・ブレーキ・クラッチ、各ペダルの抵抗や遊びを確認しましょう。段がある、重すぎるなどはないでしょうか。
●全体的な感触
走行中、運転しやすいか・車体の大きさはどうか・視認性はどうかなど、全体的な感触をを確認してみましょう。
●直進の安定性
ステアリングに軽くさわっているくらいの状態でまっすぐ走るか、ブレーキを踏んだときに左右にブレないか、など。
●異音、振動
走行中、カーステレオは消して、場合によっては窓をあけて音を聞いてみましょう。特定のエンジン回転域で異音が発生する場合もありますのでいろいろ試します(高回転まで上げるときは、一応、販売員に一声かけましょう)。
●ミッション
AT車の場合、変速時にガクンとくるようなショックはないでしょうか。MT車ではギアシフトのスムーズさ、加速時にクラッチの滑りがないかなどを確かめます。
●メーター類
スピードメーター、タコメーター、走行距離計、水温計、燃料計などがきちんと動いているかを見ます。
試乗ができない・エンジンをかけさせてくれないような車は、その理由を販売店に聞きましょう。あいまいな理由で断られるなら、見送ったほうが無難です。また「試乗」=「契約」では決してありません。「試乗するからには契約を」などという、強引な中古車販売店からは購入しないようにしましょう。