希望車種が決まったら価格帯の調査をしてみましょう。近所の中古車販売店を巡ってみたり、中古車情報誌やインターネット検索などでも情報を得ることができます。数多く見ているうちに、同じ車種でも車の程度や装備、ボディカラーなどで価格が上下していることが見えてくるでしょう。

さて、ここで多くの人は「安い」物件に目がいってしまうと思います。とくにインターネットの情報は雑多ですので、いくつか注意点を上げておきたいと思います。

●安いものには理由がある
何かしらの問題点が考えられます。多走行の車であったり、キズ・サビなどがひどかったりするはずですので、何のマイナス点からその価格であるのか、自分で現物を見たり、販売店の人に聞くなどして確認しましょう。一部、オークションの個人出品者などなら良心から低価格設定にしているケースもありますが、普通の販売店なら優良車であるのに低価格で売るはずがないのです。現車確認・点検記録簿の確認などは必須です。

●不人気車種であるなど
似たようなタイプの車であるのに、一方のモデルは高く、一方のモデルは安い、といったことがあります。そういった場合の多くは、「不人気車種である」とか、または「すでにたくさん市場に出回っており、相対価値が下がっている」といった理由からです。これはある意味狙い目で、程度のよい車を安く買うことができるチャンスです。ただ、過去のモデルは燃費や走行性能などで劣るケースもありますので、そのへんに留意して検討してみましょう。

●諸経費を計上していない価格
インターネットなどに記載されている価格は、多くが、諸経費を計上していない“本体価格のみ”の数字です。遠方からとりよせることになる場合、陸送費などがかかりますので、必ずその分を上乗せして考えましょう。

●安すぎる物件
とくに高級車で「何の問題もなさそうなのに安すぎる」というのはまず疑ったほうが懸命です。最悪の場合、裏金融業者からの流れ品や盗難車ということもあり、そうした車は必ずといっていいほど書類不備になるため、車検や廃車などの申請が一切できません。

中古車の程度を判断する基準のひとつに“走行距離”があげられます。一般に、走行距離が少ないほど高くなり、多いほど安く売られています。その走行距離が価格に影響をおよぼすポイントは3万キロと5万キロだと言われており、5万キロを超えると“多走行車”とみなされて価値が下がっていくようです。

「高くてもいいから程度の良い中古車がほしい」という人は走行距離の少ないものに、「とにかく安いほうがいい」という人は走行距離の多いものに、それぞれ狙いをさだめよう、ということになります。しかし、ここで気にとめておきたいのは、走行距離にかかわらず、前のオーナーの使い方やメンテナンスによって車の状態は変わってくる、ということです。

走行距離が少なくても、乱暴な乗り方をされ、なんのメンテナンスもされていない車は早々にトラブルが起きやすいでしょう。逆に、走行距離が多めでも、エンジンオイルをこまめに換えていたりした前オーナーの車であれば長持ちしそうです。走行距離にとらわれ過ぎず、エンジンルームや車の外部・内部もよくチェックすると掘り出し物が見つかるかもしれません。

補足として、走行距離が少ない車のなかには“メーター戻し”をされている中古車もあるそうですので注意しましょう。これは、車の走行メーターを戻すことによって中古車の価値を上げ、高く売りつけようとする手口です。走行距離の少ない車であっても、エンジンルームや車の外部・内部をよくチェックしてみましょう。

●エンジンオイル交換ステッカーが、走行距離のわりに多すぎる
●運転席のシートが走行距離のわりにへたっている
●フロアマットやペダルゴムが走行距離のわりに新品すぎる(メーター戻しを粉飾するため、新品に交換した可能性がある)
●スイッチ部分に強すぎる“てかり”や“文字の消え”が見られるなど

これら、普通に使用していて摩耗していく部分などと走行距離の間に不自然さがみられる車は注意したほうがいいでしょう。

事故車(修復歴車)とは、どのような車でしょうか?自動車査定協会が定める考え方は、「骨格の部分が損傷し、その部位を交換・修正・補修してある車」のことを指します。車の基本性能をささえる部分に重点を置き、見た目ではなく安全性を損なった経歴があるものを「事故車」と呼ぶのです。よって、小さなへこみやキズの修復や、バンパーを交換しただけでは“修復歴有り”とは表示されません。

・フロントクロスメンバー、ラジエーターコアサポート、インサイドフロントパネル、
・フレーム、ダッシュパネル、ピラー、ルームフロアパネル、
・ルーフパネル、トランクフロアパネル

この部分が交換などしてあると事故車扱いになり、きちんと表示されなければなりません。また、事故車であると、売却などのときにも査定に大きくマイナスします。

ですが、この事故車の定義というのも業界内で解釈があいまいなようで、すこし板金塗装してあるだけでも“事故車”に認定される場合があるようです。そういった軽微な修復であるなら買ってもかまわないかもしれませんが、大きく損なって交換などした場合、安全性の問題がありますので避けましょう。一度直した金属には、最初の強度はないのです。

大きく事故をした車であっても、それをキレイに修復されてしまうと一見ではわかりません。事故歴があるのに、ないと偽って販売しているところもあるようですので、注意しましょう。販売店の人が「事故といっても小さな事故ですので、走行には問題ありません」などと言いますが、必ず、どこをどう修理したのか説明してもらうとともに、自分の目で確かめます。

また、事故車でないという説明の車でも、本当に事故車でないのかどうか、全体的な歪みを見てみましょう。修復された場合、ドアとボディーの隙間、ドア同士の隙間などが一定の間隔でない場合があります。また、“修復機”で修復された金属であれば、どこかにデコボコした修復機の跡がみられます。

サビがないかということも疑ってみましょう。とくにボンネット内部などはひどい塩害でもない限り、普通に乗っていればまずサビることはありません。ボルト周りなどに、小さくでもサビがあったらその周辺をよくチェックしてみましょう。

中古車を買うときのチェックポイントについて、外観と内装に関するものをいくつかご紹介します。なお、中古車チェックは「晴れた日の昼間」というのが鉄則です。悪天候や夜はキズやへこみが見えづらいとともに、十分なチェックが行えません。

【外観のチェック】

●キズ・へこみ
どこにどの程度のキズ・へこみがあるかを確認します。凹みは角度をかえて見て、反射の具合から判断するとわかりやすいでしょう。

●サビ
全体的にサビが出ていないかを確認します。下回りも覗いてみましょう。いったん出たフレームのサビは直せませんので、そういった車は敬遠しましょう。

●ライト類
ヒビや曇りなどを確認します。また、雨水などはたまっていないでしょうか?すべてのランプ類を確認します。

●ウィンドウ
車検に通らないような大きなヒビ・キズがないでしょうか。すべてのウィンドウをチェックします。小さくても後日、振動や寒暖差などで大きくなる場合があります。

●ドアの開閉
スムーズに全開するでしょうか?引っ掛かりや、開けた時にドアが下がらないかなどを確認します。途中で止まって2段階で全開するようなドアは、その機能がきちんと作動するかをチェックします。

●リアゲート、トランク
ミニバンやワゴンなどのリアゲートや、セダン車種のトランクなどのダンパー機能です。きっちり閉まるか、全開するか、また開けたあと緩やかに閉まったりしないかを確認します。

●ボディの隙間
パネル同士の隙間が均一でない場合には、パネルやボディの歪みが疑われます。ドア同士、バンパーとフロントフェンダーの隙間などを見てみましょう。

●タイヤ、ホイール
4つとも同じ銘柄のタイヤであるか、車種に合った(純正に近い)大きさであるか、また減り方が左右で違ったりしないかを確認します。ゴムの劣化やヒビ、ホイールに歪みなどがないかもチェックしましょう。

●その他
全面塗装(オールペン)されている車であれば塗装の状態を。またオープンカーであれば幌の状態も確認します。穴やキズ、雨漏りの跡がないかどうか、リアウィンドウと幌の付き具合や、ビニール製であればその視界もチェックします。


【内装のチェックj】

●シート、シートベルト
シミやタバコの焦げ跡、革シートであればヒビ割れを確認します。ヘタり具合は全席に座ってみるとその差でわかります。また、角度調節・前後のスライド、回転機能付きであればその作動具合も確認します。シートベルトも忘れずに全席チェックしましょう。

●ランプ類の作動
ヘッドランプはハイビームも含めて動作を確認します。フォグランプ、ウィンカー、ハザード、リアランプ、ブレーキランプ、メーターパネル内の点灯の確認も忘れずに。

●クラクション
きちんと鳴るか。また音色も確認します。

●ワイパーとウィンドウウォッシャー
ワイパーは段階ごとに動くかどうか、ウォッシャー液はきちんと出るかなど。

●給油口、ボンネット、トランク
オープナーですべて開けてみます。

●室内灯
常時点灯、ドア開時点灯など、各段階できちんと動作するかを確認します。

●電動ミラー
角度調節、視認性など。電動格納であればその動作もチェックします。

●パワーウィンドウ
すべてのウィンドウにおいて引っ掛かり・異音がないかを確認します。車種によっては後部が全開しないものもあります。

●エアコン、オーディオ、カーナビ
すべて正常に作動するかどうか。エアコンは寒暖両方つけてみます。ナビは動作や表示状態をみましょう。

●キー
マスターキーとスペアキー、リモコン付きはドアロックが作動するかを確認します。

●シミ、ニオイなど
最後に、全体的に気になるようなシミやニオイはないでしょうか。シミはシート、トランクルーム、フロアなど全体的に確認しましょう。ニオイはなかなか取れませんので、苦手な人は注意しましょう。

中古車を買うときにはボンネット内などのチェックも大切です。修復歴がわかることもあります。

【ボンネット・①まずエンジンをかけない状態でチェックします。】

●フレームの色など
エンジンルーム内部の色はボディと同色でしょうか。違う場合は全面塗装したか、または修復歴が疑われます(車によっては最初から違う場合があります)。フレームは左右同じ色であるのが普通の状態です。新品すぎるフレームパーツがあれば修復歴を疑ってみましょう。

●オイル類
オイル類の量は適切であるかどうか確認します。また、オイル類や冷却水のひどい漏れはないでしょうか。

●ブレーキフルード
リザーバータンクをみて濃い茶色に濁っていたら交換してもらいます。MT車ではクラッチフルードを同様に確認します。

●ベルト類、各ゴム部
ベルトのゴムにヒビやキズがないか確認します。チェーンベルトの場合は触らないようにしましょう。また、ラジエーターホースやコード類の劣化がないかも確認しておきます。

●バッテリー
液量は適切でしょうか。また端子周りが白くカビ状になっていると液漏れの可能性があります。


【ボンネット・②エンジンをかけてみます。】

●始動
キーをひねってすぐに始動するでしょうか。かからなければバッテリーなどの状態を尋ねてみましょう。

●アイドリング回転数
一定でない場合、なんらかの不具合があります。しばらくすると一定になる場合は問題は少ないですが、後から修理の可能性が大きくなります。

●オイル漏れなど
エンジンルーム内をクリーニングしている場合がありますのでしばらく様子をみてみましょう。再度オイル漏れの問題がないかどうか確認します。

●マフラー
排気音や色を見ます。排気の色が黒すぎたりしていたら聞いてみましょう。


【トランクルーム】

●車載工具、スペアタイヤなど
非常用のものが揃っているか確認します。スペアタイヤは劣化していないか調べておきます。

●水がたまっていないかなど
後ろから追突された事故車の場合、トランクフードとボディの間から水が侵入し、スペアタイヤが収納されているところにたまっていたりします。カーペットをまくってみて確認しましょう。

●サビなど
水の侵入と同様にカーペット下部までチェックします。サビがあったり、塗装された形跡があれば事故車を疑ってみましょう。

プライスボード(価格表示板)には、その中古車の重要な情報が書かれています。表現などは販売店によって変わることがありますが、基本的な内容は一緒です。

●現金販売価格
消費税を含めた現金での車両販売価格です。

●初度登録(検査)年月
その車が日本で最初に登録された年月です(軽自動車は初度検査年)。国産車ではほぼ年式と同じですが、輸入車や並行輸入車では年式と初度登録年月が違う場合がありますので製造年なども同時に記載されています。

●車検の有効期限
車検が残っているか、また残っている場合は有効期限が表示されます。

●走行距離
メーターが示す走行距離数です。その値が疑わしい場合は「?」の記号が、また、メーターが明らかに改ざんされている場合には改ざんされている旨などが書かれています(推定キロ数が書かれていることも)。

●点検整備記録簿の有無
展示から過去2年以内に点検整備が行われて、その記録がある場合は「有」と表示されます。

●修復歴の有無
車体の骨格部分に修正・交換がある場合には「有」と表示、ない場合は「無」。「有」の場合には別途、修復箇所が記録された書面がつきます。この表示がないときには必ず修復歴を確認しましょう。

●使用歴
その車が自家用・営業用・レンタカーなど、どの登録で使われたかが表記されます。

●保証の有無
メーカーまたは販売店などの保証の有無です。保証がついているならば、その内容と“保証期間”または“保証距離”が表記されます。工賃・部品代などすべてにおいて保証される場合のみ「完全保証」と表記します。

●定期点検整備実施状況
すでに定期点検整備が済んでいる場合は「定期点検整備あり」、行われていない場合は「定期点検整備なし」納車までに行う場合には「定期点検納車時」と書かれます。また、「なし」の場合で整備が必要な箇所があるときにはその内容が書かれます。

●定期点検整備費用
定期点検整備が「あり」または「納車時」の場合に、その費用が販売価格に含まれているかいないかが表記されます。含まれていない場合には費用の金額が書かれます。

●その他
税金、保険料、登録などにかかる費用は含まれていない、などの表記があることがあります。

中古車の査定で「改造車」というと、ホイールが17・18センチであったり、エアロ仕様にしてあるような車のことを指します。車に詳しい人であるなら改造車を好んで買うしれませんが、そうでない人にはやはりリスクが大きいので避けたほうが無難です。

まず、チューニングによってはトラブルが起きやすいことがあげられます。やはり多くはメーカー純正でないものを装着しているわけですので、メーカーが想定しないようなトラブルが起きる可能性があるわけです。メーカーからは保証の対象外になり、民間の修理工場でも「複雑な改造がしてあるものはお断りします」といったところがあるようです。保険も同様で、改造車は一般に入りづらくなっているところが多く見受けられます。

また、車検の問題もあります。もちろん法定外であれば車検は通りませんので、どこまでが法定内でどこからが法定外なのか、しっかり見極められる人でなくてはなりません。売却や下取りのときも、その改造具合によって査定が大きく異なります。

リセールバリューについては本当にケース・バイ・ケースで、買取専門店では車によって改造してある方が高く評価されたりするようですが、もちろん逆に価値が落ちる場合もありますし、ディーラーでは一切買い取ってもらえないこともあります。いろいろな面で、やはり普通の人は改造中古車は避けたほうが良いと思われます。

改造車に期待できるメリットをあげるとすれば、メンテナンス面でしょうか。車に関して知識のあるオーナーが自ら手をかけてチューニングしていると思われますので、年式が落ちても丁寧に乗られている可能性があります。車の知識に自信のある人なら、多少のリスクは覚悟で改造中古車を購入してみるのもいいかもしれません。

点検整備記録簿とは、その車の新車時からのメンテナンス状況が把握できるものです。「整備手帳」などとも言われます。これには点検整備の状況以外にも、車体番号・ユーザー名・点検整備の日時と検査責任者の名前・また、検査時の総走行距離数などが記載されます。

これを見れば、過去にどのくらいのペースで点検整備を受けているのか、また点検整備の内容や、交換した部品があった場合その詳細、といった事がことごとくわかるのです。“車のカルテ”ともいうべき点検整備記録簿ですので、中古車を購入する際には必ずその車の記録簿に目を通しましょう。

実はいまの制度では、12ヶ月点検などの定期点検整備を行わなくても特に罰せられないことになっています(車検時に保安基準をクリアしていればよい)。もちろん、安全や快適さのためにも定期点検整備はきちんと受けた方がよいのですが、これを工場に依頼すると当然お金がかかりますので、「とくに悪いところもないから、いいか」と点検整備を怠るユーザーも中にはいます。

しかし、この点検整備記録簿が丁寧に埋まっていたら前のオーナーはそれほどその車を大切にしていたということです。購入後もそれほど故障に悩まされなくてすむ、優良中古車でしょう。また、定期点検記録簿には検査時の走行距離が書いてありますので、メーター改ざんがされていないか見破るのにも役立ちます。

そして、この点検整備記録簿が無いからといって、点検整備が行われていないとは限りません。「ただ失くしただけ」なのかも知れないのです。点検整備記録簿は大切な情報ソースではありますが、現車の程度を自分で確認することは大事です。販売店の人にも、その車の現状についてよく聞いてみましょう。

中古車を買うとき気になるのは車検残です。のちのちの車検費用のことを考えると、車検が長く残っている中古車のほうがいいなあ、と思うことでしょう。車検が残っていれば「検○年○月」と期限が書いてありますので、名義変更をするだけで良いのです。

さてここで、“検2年付き”“車検付き”といった言葉があります。これは中古車業界独特の表現なのですが、「車検が2年残っている」という意味ではなく、また「車検に必要な全額が本体価格に含まれている」という意味でもありません。これは実は、「2年車検の合格に必要な“点検整備費用”が含まれている」という意味なのです。つまり、車検そのものの代行費用はもちろん、登録(登録代行)費用や自賠責保険料、重量税なども別途必要になります。

以前は車検前に法定24ヶ月点検整備を済ませなくてはならなかったので、その整備費用というのも重要な項目であったのですが、規制緩和によって法定24ヶ月点検整備が車検の後でもよくなりました。そのため、現在の「検2年付き」という表現には重みがなく、“点検整備費用込み”という程度の意味しかなくなっていますが、慣例でそういう表記になっているようです。

「検2年付き」・「車検付き」の価格からその点検整備費用を差引いてみたら、じつは車検切れ中古車と価値が同じ、ということがありますのでよく見てみましょう。また、「検2年付き」という表記では、事実上、“整備をしますので、うちの販売店に車検(車検代行)を任せてもらいます”というような内容ですので、多くは車検(車検代行)費用などが合わせて見積もりに計上されてくることでしょう。

その結果、「車検切れ」の車を買って自分で点検整備・車検通過させたほうが安かった、などという場合もあるようです。「車検切れ」だけに限らず、「検2年付き」といった物件の場合でも、車検費用はいくらくらいかかるのか聞いてみたほうが良さそうです。